今日も頂戴した投稿をご紹介する。
前の記事で、私はニ年前の日比谷公園のイラク反戦集会への参加を2月と書いたが3月8日の誤りだった。この日の集会が国内最大規模であったことは間違いない。ネットで見ると四万人と書かれている。2月15日は
ロンドンで百万人の大集会があり、この数字が世界の人々を驚かせた。日本ではイラク反戦は盛り上がらなかった。せめて十万人の動員はあってもよかった。締め出された野外音楽堂の中では辛淑玉と吉岡忍が貧弱なアジ演説をしていたけれど、辛淑玉と吉岡忍の話などカネを貰っても聞く気はしない。せめて辺見庸をシンボルとして立てて人を集めるべきだった。主催者はWORLD PEACE NOWだったが、この組織の顔がよく見えない。一生懸命に素人っぽさを演出し、国際連帯を強調し、政治臭を抜くことに腐心していたように見えたが、私の彼らへの感じ方は辺見庸のそれと同じだった。ベ平連が成功したのは、組織論云々の問題よりも、そこに開高健や小田実や鶴見良行などの一騎当千のカリスマがいたからではないのか。人物がいなければ運動は絶対に成功しない。
初めまして。いつもブログを印象深く楽しく拝読しています。本日の「二十五年目の回顧と追悼 - ジョンが生きていてくれたらを想像する」の中でジョンがワシントン反戦大集会を呼びかけていたらイラク戦争はなかったであろうとの一節、読ませて頂き感銘を受け、落涙しそうになりました。 もしもジョンの呼びかけにダライ・ラマのような宗教者が応え、他の宗教者、例えばローマ教皇ヨハネ・パウロ二世(当時)に参加を呼びかけていたらどうなっていたでしょうか。保守派でありながら彼が英断を下し、カンタベリー大主教、モスクワ総主教、イスタンブル総主教などと連名で「それぞれの仕方で参加し、祈るように」と呼びかけたとします。さらにイスラーム教界からもスンナ派最高権威の一人、アズハル大学総長タンターウィー師が、シーア派のイラクのスィースターニー師やハータミー・イラン大統領(当時)がDC集会参加と現地へ行けぬ者はそれぞれの国で平和なデモへの参加を呼びかけたとします。
1)ローマ教皇以下の呼びかけでヨーロッパ諸国、ことにイタリア、ポーランドはアメリカから距離をとったでしょう。たとえアメリカが戦争が出来たとして後に兵員を送る等出来なかったでしょう。 2)アメリカの保守的なキリスト教界にも亀裂が入り、ブッシュ政権の基盤を動揺させたかもしれません。 3)またムスリム諸国を中心として世界中でアメリカへ向かわんとする民衆がビザを求め、米大使館・領事館に連日殺到し、事実上包囲状態にします。これでアメリカ国務省の機能の一部は麻痺し、また連日のデモで各地の親米政権は動揺し、アメリカ支持には気が引けるでしょう。 4)ワシントンDCは少なくとも2、3百万規模の人々で埋め尽くされ、その中でジョンの歌とムスリムの「アッラーフアクバル」、仏教徒のマントラが唱和する不可思議な(?)光景が見られたでしょう。有神論者と無神論者のユートピアが出現したでしょう。 5)これでもブッシュ政権は戦争に踏み切れたでしょうか。 以上、とりとめもない幻想を記してしまいました。
しかしジョンのことを考えれば、今回の「ライブエイト」もやはり決定的な、中心となるカリスマを欠いていたように思います。今回の「ライブエイト」も盛り上がりはしましたが、お祭り騒ぎに終始したかもしれません。スティングも感動的ではあったのですが。イラク戦争に話を戻しましょう。アラブ通の友人に言わせれば、イラク戦争時のアラブ諸国の反戦運動は凄まじく、あともう少し戦争が続いていたら、親米政権が一つや二つ崩壊したかもしれぬそうです。私もそう思います。それに関して言えば、もしも決定的なカリスマ的人物がいて反戦運動を一定の方向へ導いたなら、イラク戦争は「ピンチはチャンス」で、アメリカの影響力を世界的規模で弱めるきっかけになったかもしれません。カリスマ的人物のみを頼りにするのも考えものですが。今の世界、これ程までにアメリカを中心とする新自由主義勢力という世界の諸問題の原因が明らかになっているのに、なぜそれに皆気がつかないか不思議でならないのですが、そこは刷り込みとプロパガンダの効果でしょう。
これからも頑張って下さい。反小泉ブロガー同盟応援します。
応援ありがとうございます。頑張ります。 親米政権の崩壊を想像するのは楽しい。新自由主義の世界支配が中東から破綻して萎縮と衰退に向かう将来の実現を希(こいねが)う。サウジにせよエジプトにせよ、反体制勢力が原理主義の思想とテロリズムの手法で政権を脅かしているから民衆の支持を得られないのではないか。そうではなく、例えばマハティール型の経済建設と国民の政治的自由を拡大する形でのイスラム共同体の発展のあり方があるはずだ。そういう方向へアラブを導く新しい指導者は出ないだろうか。日本にも指導者が必要だけれど、アラブには特にそれが必要な気がしてならない。
サイードを継ぐ知識人が出なければならない。そしてイラクにはこの戦争に勝ってもらいたい。対米戦に勝利して、祖国を解放し、米軍を中東地域から叩き出してもらいたい。ナセルを超えるカリスマ的指導者があらわれ、スンニーとシーアの歴史的妥協を実現し、アラブ世界を一つに纏め、イスラエルと対決して、パレスチナを解放へと導いて欲しいと思う。イラク、頑張れ。