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本と映画と政治の批評
by thessalonike2


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偽メール事件(2) - 前原誠司を辞任させて新体制で疑惑追及を
偽メール事件(2) - 前原誠司を辞任させて新体制で疑惑追及を_e0079739_16271270.jpg前原誠司が卑劣な逃げ切りを図っている。民主党の国会議員は何があっても前原誠司の居直りと責任逃れを許すべきではない。前原誠司と執行部のやっていることは、自分の過失責任をゴマカして、権力で強引に中央突破を図ろうとするものだ。逃げ切れないと悟った永田寿康は、昨深夜中に議員辞職の意向を固め、本日(2/23)の午前に記者会見の準備まで整えたのに、前原誠司が強引にそれをキャンセルさせた。永田寿康のためではない。自分のためだ。自分の保身のために永田寿康に辞職会見を撤回させたのである。あの顔が性格を隠さず示しているように、前原誠司はどこまでも卑劣で佞悪な男だ。他人の事を何も考えていない。この判断と行為が将来の民主党にどのような影響を及ぼすかを全く考えていない。動機は自分のその場の権力保持だけだ。永田寿康は失敗をしたが、ここで辞職会見をきちんと開いて、偽メールに迂闊に手を出した軽率を反省して素直に国民に詫びれば、若いのだから出直しはきく。



偽メール事件(2) - 前原誠司を辞任させて新体制で疑惑追及を_e0079739_1627275.jpgだが、このまま辞職会見を開かず、国会にも出て来ずに雲隠れを続ければ、支持者からは完全に見放されて、最終的に自身の政治生命を失ってしまう。タイミングが大事だ。いずれは必ず辞職か離党に追い込まれる。そして中途半端に離党身分のまま国会の中を歩いていたら、周囲から軽蔑と嘲笑を受けて、それこそ羞恥と不面目で身の置き場がないだろう。自分を政治家として生かすためには議員を一度辞めねばならない。それが正しい選択だ。永田寿康が頼り従うべきは国民の意思であり、前原誠司の指示ではない。前原誠司は永田寿康の政治家としての将来などには何の関心も配慮も払っていないのであり、自分の事しか考えていない。他人や党や有権者のことは眼中に一切ない。辞職発表を中止させたのは、永田寿康にとっては言わば罠であり、本当は永田寿康はそれを見抜かないといけないのだ。辞職を先延ばしする行為は自分の政治生命にとって結果的に損失だという判断が下せないといけない。

偽メール事件(2) - 前原誠司を辞任させて新体制で疑惑追及を_e0079739_16273711.jpgメールの真偽の問題は重要である。疎かにできない。四点セットの疑惑も大事だが、偽メール問題はそれ以上に重大で、ここには国会の権威と野党の信用という根本的な問題がかかっている。福岡政行が「戦後憲政史上最悪の汚点」という大袈裟な表現をしていたけれど、この問題は議会政治の根幹に関わる。今回の民主党執行部の国会軽侮の妄挙愚行は甚だしい。国会と国民を舐めきっている。この問題に始末をつけなければ、民主党は今後の国会で政府を追及することが不可能になる。国会での野党の政府追及を国民が信用しなくなる。例えば、今後の耐震偽装問題で、馬渕澄夫がどれほど驚くような爆弾証拠を出して政府与党を追及しても、「またガセかよ」の一言で終わらされる事態になる。説得力と緊張感を失う。つまり、国会質問というのは、その追及が追及として意味を持って政治を動かせるのは、野党が質問攻勢する背後に国民の支援と注目があるからなのであり、それが失われれば、何の威力も持ち得ないのだ。

偽メール事件(2) - 前原誠司を辞任させて新体制で疑惑追及を_e0079739_16275184.jpgそこには前提があり、すなわち権力を現実に行使する与党は、諸々の利害が錯綜する浮世の埃悪に屡々手を染めつつ行政の匙加減を司るが、それを監視する立場の野党は、行政責任がなく、純粋に正義と公正の実現を追求して政権を糾すべく立ち臨むことができる。そういう原理的な前提がある。その延長に政権交代がある。だから野党は不断に正しくなくてはならない。そうでなければ、前提が失われれば、野党の政府追及には意味がなくなる。例えば、詐欺罪で何度も捕まった人間が「この商品はいいですよ」と口上を言えば、どれほど商品が本当によくても、お客はその商品を絶対に信用しない。つまりこれは国民の信用を失うということである。野党が国民の信用を失うということは国会が信用を失うことを意味する。野党と国会が国民にとって無意味なものになれば、民主主義の国家制度は実質的に不要なものになる。永田寿康と野田佳彦と前原誠司がやったことは、意味としてはそういう「国会無意味化」の行為だった。

偽メール事件(2) - 前原誠司を辞任させて新体制で疑惑追及を_e0079739_1628247.jpg四点セットの疑惑追及も大事だが、その前に、それを追及する主体を再整備する必要がある。前原誠司を代表として据え置いたままで馬渕澄夫の耐震偽装問題追及の国会質問は聞きたくない。信用できないからだ。必ず前原誠司と野田佳彦が政権と妥協する駆け引きをして、馬渕澄夫の質問を邪魔するに決まっているからだ。前原誠司は四点セットで自民党を追及して追い詰めようなどと心の中では露ほども思っていない。今度の騒動は四点セット追及を自ら妨害する悪質な利敵謀略行為だった。一部に民主党の現体制を擁護して小泉政権批判に集中するように言う声があるが、それは間違っている。現在の前原体制の民主党を支持しても、小泉政権を追及する力には決してならない。前原誠司を党代表の座から引き摺り下ろして、真に野党指導者に相応しい人間を党首に据えなければ、どれほど有利な武器材料が揃っても民主党は自民党を攻め倒すことはできない。国民の正しい選択としては、民主党の主体性を甦生回復させることだ。

人心を一新し、新しい指導体制で、本格的に四点セット追及を再開することである。前原誠司を代表辞任に追い込め。
偽メール事件(2) - 前原誠司を辞任させて新体制で疑惑追及を_e0079739_16281499.jpg

by thessalonike2 | 2006-02-23 23:30 | 偽メール事件 (20)
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