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本と映画と政治の批評
by thessalonike2


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欲望と虚栄の寄せ集め集団 - 末松義規立候補の陳腐と噴飯
欲望と虚栄の寄せ集め集団 - 末松義規立候補の陳腐と噴飯_e0079739_11385268.jpg民主党の代表選挙で盛り上がっているのは一部のマスコミだけで、国民の多数はシラケて傍観しているように見える。これを民主党の「出直し」だの「再生への一歩」だのと演出し宣伝しているのはテレビ朝日とTBSだけで、テレビの中でも日本テレビやNHKの視線と取扱は冷ややかなものだ。私自身も民主党に再生の機会を与えたいなどとは全く思わない。テレビを見ていたら、またあの松下政経塾の原口一博がいけしゃあしゃあと出ていた。偽メール事件のまさに渦中の疑惑人物なのだが、本人にはそんな立場意識は微塵もないらしい。2/27のTBS「朝ズバ」のスタジオで、原口一博は西澤孝に初めて会った日を2/1だと証言していた。だが、この証言は真っ赤な嘘で、私は週刊文春の記事を根拠にブログで原口一博が西澤孝に議員会館で面会した日を1/26だと指摘していたが、その記事を民主党がチェックしたのかどうか、案の定、検証報告書では原口一博は1/26に西澤孝と面会している。原口一博は国民の前で嘘をついたことになるが、責任は問われないのか。



欲望と虚栄の寄せ集め集団 - 末松義規立候補の陳腐と噴飯_e0079739_1139950.jpg同じく偽メール事件でテレビ朝日の「スパモニ」に出演した末松義規は、したり顔で「私は別に党を代表してここに来ているわけではいので」と平然と言い放ち、あれこれの質問はゴマカシとスリカエで適当に受け流し、挙句の果てに「(西澤孝への)刑事告訴を考えてもよいのではないか」などと評論家が言うようなことを言っていた。何でこんな男がテレビに出ているのか不思議だったが、きっと民主党の偽メール事件の関係者が出演依頼に対して逃げ回り、誰もスタジオに来る国会議員がいなくなり、無名で三下の末松義規が顔を売る目的だけで手を挙げたのだろうと思っていたが、さすがに厚顔で強欲の極みにいる人間というのは世間一般の人間とは違う。その末松義規が何と民主党の代表選挙に出馬しようと動いていた。全く呆れ果てて言葉もない。これが民主党だ。テレビに出たいのである。何でもいいからテレビに出て目立ちたいのだ。党の代表になろうなどとは露ほども思っていない。中田宏や松沢成文のような「成功」への布石を巧妙に画策しているのである。

欲望と虚栄の寄せ集め集団 - 末松義規立候補の陳腐と噴飯_e0079739_11392772.jpg挙党体制って、しかし、それは本気で言っているのか。そんな言葉で(何度も)国民を騙せると思っているのか。今の民主党で挙党体制を作れる指導者は存在しないし、議員の態度と行動そのものが「挙党体制」を頭から否定している。河村たかしが自己宣伝だけの目的でテレビで好き勝手な評論家をやるのを制止することができなくて、「挙党体制」なんて誰が信じられるのか。指導者だけでなく、挙党体制を実現できる政策理念もない。代表を選ぶ国会議員も「挙党体制」なんてただの言葉だ。民主党は党の体を成していない。昨夜、古館伊知郎が「民主党の若手議員がテレビでうちの党は寄合所帯だからなんて評論家みたいなことを言っているのを聞くとムカッ腹が立つ」と言っていたが、そこだけを取り出せば当を得た批判だ。そういう民主党の「常態」を作って飼い馴らしているのがテレビ朝日だという真実は別にして、民主党の議員は憲法や政治を知らない以前に、そもそも政党というものを知らない。否、政党を知らない以前に、組織とは何かすらよく知らないのではないか。

欲望と虚栄の寄せ集め集団 - 末松義規立候補の陳腐と噴飯_e0079739_11394055.jpg大学を出て、組織の中で苦労した経験がないか、あるいは組織(下積み)を嫌って飛び出た人間ばかりなのだろう。組織拘束が嫌いで自由奔放が好きなのだ。富と権力は欲しいが努力や我慢は嫌なのだ。渡辺宣嗣が「今の若い世代は自分が自己実現したいばっかりで、(自己実現するためには)自己犠牲することが必要だということを知らない」と言っていたが、古館伊知郎の議論とも通じ、民主党の若手議員たちの本質を言い当てている。民主党の若手議員ばかりではない。ネットやブログの周囲の世界を見ても同じだ。実力もないのに評価ばかり受けたい自己愛至上主義の若僧ばかりで、陳腐な自己愛のボヤキを崇高な革命哲学のメッセージ発信のように思い込み、自己満足の殻に閉じ籠って時間とエネルギーを無駄に浪費している。他人のために自己犠牲しようとはしない。組織のために縁の下の力持ちになろうとしない。能力を養うために知識や技術を習得する努力をしない。勉強をしない。基礎の修練を嫌がってしない。上の人間の指示や忠告を聞こうとしない。

欲望と虚栄の寄せ集め集団 - 末松義規立候補の陳腐と噴飯_e0079739_14114951.jpgどちらが代表になっても、民主党の終焉はそれほど遠くないだろう。民主党の言う「政権交代を実現したい」という言葉は、実体としては、個々の議員における「富と権力が欲しい」の本音の総和であり、要するに欲望の寄せ集めの表現なのだ。最初に政治理念があるわけではなく、政治理念と称するものはその都度都度のスローガンであって、だから今回も菅直人が何やら耳新しい「政策理念」を言い出して国民の関心を惹き寄せている。一つの理念の下に結集した同志の集合ではなく、欲望の寄せ集め集団なのだ。だから、個々の欲望である富と権力の獲得という動機は、例えばそのまま自民党に移籍すればそれで実現できるし、県知事や政令指定都市の市長様に転身できれば、それで十分に実現できてしまうのである。自民党から権力を奪って俺たちはこうするというものが無い。以前はそれが「構造改革」だったが、それは竹中平蔵ごと自民党にパクられてしまって、今は何も残ってないのだ。だから欲望だけがドロドロと残り、今は泥舟から脱走したい衝動だけが充満している。

二人のどちらが代表になっても民主党の若手議員たちは満足できず、党から逃げ出す道を模索するだろう。民主党という政治クラブを自分のために利用することだけを考えてきた人間たちだ。利用価値がなくなれば捨てる。自分が民主党のために奉仕貢献しようなどという気持ちはさらさらない。そういう身勝手で愚かで無能な若手を集めて、彼らの虚栄心を「二大政党制」と「政権交代」の空文句でくすぐって、現在の虚弱体質の民主党を作ってきたのは菅直人と鳩山由紀夫である。来年の参院選前に民主党は解体するのではないか。

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by thessalonike2 | 2006-04-06 23:30 | 民主党・ ポスト小泉 (15)
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