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本と映画と政治の批評
by thessalonike2


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山口県光市母子殺害事件(2) - 良妻賢母だった23歳の弥生さん
山口県光市母子殺害事件(2) - 良妻賢母だった23歳の弥生さん_e0079739_17234632.jpg二日間ほどマスコミが事件を集中報道して、これまでになく数多く本村洋の発言に接することができた。顔つきが大人に変わり、刺すように鋭かった昔の雰囲気は少し変わったが、相変わらず言葉が素晴らしい。本村洋の言葉は本当に素晴らしい。言葉が常に理路整然としていて、無駄がなく、分かりやすく、聴き入るたびに興奮と感動を覚えさせられる。聴きほれる。納得と共感で心が満たされる。何もかもが絶望的なこの日本で、本村洋は私にとって宝石のような美しい貴重な存在であり、この若い、優秀な優秀な優秀な優秀な男を、国会議員にしたいと希(こいねが)う。日本国憲法が想定する国民代表の理念型は、本村洋のような人間的資質をこそ具体要請しているのである。できればこの男を総理大臣にしてみたい。今すぐに日本国の運営を任せてみたい。昔、菅直人が厚生大臣になって、薬害エイズ事件の犠牲者の遺族の前に立ち、遺影に向かってひざまずき謝罪をしたことがあった。「大臣、この子に謝罪して下さい」という悲痛な訴えの言葉が耳に残っているけれど、

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# by thessalonike2 | 2006-04-19 23:30 | 山口県母子殺害事件 (6)
本村洋の復讐論と安田好弘の怠業 - 山口県光市母子殺害事件
本村洋の復讐論と安田好弘の怠業 - 山口県光市母子殺害事件_e0079739_19415051.jpg本村洋を最初に見たのも「ニュースステーション」だった。記憶が不確かだが、99年の一審の求刑が出たときだっただろうか。事件の残忍性も衝撃だったけれど、彼が生放送のスタジオで発した言葉が鮮烈で、私の心の奥深いところに届き、彼に対して尊敬の念を抱いた。私が若い人間に尊敬の感情を覚えることは滅多にないが、この男は何と偉大だろうと胸を打たれた。当時23歳。簡単に言うと、彼がスタジオで言ったのは、「もし犯人が死刑にならずに刑務所から出てくれば、私が自分の手で殺す」という殺人予告だった。結論だけ聞けば過激で異様な報復宣言だが、それを論理的に説明する彼の弁舌が実に見事で、秀逸で、久米宏と一緒にずっと息を詰めて聞き入った。録画できなかったことを後悔しているが、忘れてはいない。それはまさに刑罰論であり、刑法総論の序章をなす法哲学の開陳だった。例えば国立大学の法学部の二年生が履修する刑法Ⅰの講義の冒頭で聴かせてやりたいような彫琢された美しい議論だった。

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# by thessalonike2 | 2006-04-18 23:30 | 山口県母子殺害事件 (6)
法と倫理 - 規範の内面化と山口二郎の「政治改革」の失敗
法と倫理 - 規範の内面化と山口二郎の「政治改革」の失敗_e0079739_23552275.jpg刑事警察(関連)法は、警察官と警察組織を絶対に法を犯すことのない正義のロボットのように想定していて、彼らが法を犯したり、犯罪行為を行ったりということを全く前提していない。それは当然のことで、その前提が崩れれば社会の秩序は維持できない。前の記事で、警察法や犯罪捜査規範に警察官自身の違法行為に対する罰則規定がない点を指摘したが、罰則規定が必要だと言われる現在の警察の実態こそが問題で、本来的に法の不備という問題ではないだろう。警察官は絶対に犯罪を犯してはならず、絶対に犯罪を犯さない完璧な正義の人間が警察官でなくてはならず、そこに例外があってはならない。だから、問題は法ではなく、警察法の中に罰則規定を設ける必要があると言わなければならなくなった今日の警察こそが異常なのであり、このような警察を野放しにしている日本の政治と国民こそが問題なのだ。法と正義を守る警察が自ら犯罪に手を染め、自浄できぬまま社会環境を汚染している。日本の治安悪化の元凶の一つは警察の堕落とモラルハザードにある。

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# by thessalonike2 | 2006-04-17 23:30 | 山口県母子殺害事件 (6)
警察法・刑事訴訟法・犯罪捜査規範 - 川俣力一(元署長)の出世
警察法・刑事訴訟法・犯罪捜査規範 - 川俣力一(元署長)の出世_e0079739_2354733.jpg窓口対応した当時の栃木県警石橋署の生活安全課の署員と課長の氏名を調べているのだが、ネットの中で未だに発見できていない。当時の石橋署長は判明していて、氏名は川俣力一で、何とこの男は栃木県警の生活安全部長に出世していた。それからまた、私は三年前の業務上過失致死容疑での刑事告発に対して当時の石橋署員を「嫌疑不十分」で不起訴処分にした宇都宮地検の担当検事と責任者の氏名も知りたくて、どのような検察官がそのような判断を下したのか国民は知る必要があると考えている。判断の誤りと責任が追及され、その上で社会的制裁が加えられるべきだ。このような免責免罪が許されるならば、警察はどのような被害の訴えに対しても捜査をする必要がなく、被害者が死体になって発見されるまで事件として扱わなくてよいということになる。今回の事件においては警察は最初から最後まで加害者なのであり、権力を使った殺人幇助と悪質な犯罪隠蔽を行っている。権力犯罪だ。

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# by thessalonike2 | 2006-04-14 23:30 | 山口県母子殺害事件 (6)
栃木リンチ殺人事件
栃木リンチ殺人事件_e0079739_10455150.jpg被害者の母親の須藤洋子さんが病気でお亡くなりになっていた事実は、今回のニュースで初めて知った。この事件は心に重く、ずっと頭の中にとどまっていた事件の一つだったが、まさか母親まで犠牲になっていたとは知らず、しかも五十歳の若さで死んでいた。六年前に「ニュースステーション」で事件報道を見たときは、夫婦二人で被害者の正和さんの墓参りをしている絵が映されていて、お元気そうであり、まさか四年前に脳出血で永眠されていたとはとても信じられず、悲しい気持ちでいっぱいになる。被害者の正和さんのお母さんらしく、見るからに心のやさしそうな方だった。宇都宮地裁の民事訴訟で原告勝訴の判決が出て、判決は妥当なものだが、栃木県警は「主張が認められず残念」とコメントを出していた。判決では警察の捜査怠慢によって被害者が死に至った事実を認めているが、この事件の因果関係を客観的に見てみれば、これは単に「捜査怠慢」などという言葉で民事責任だけが追及されて済む問題ではなく、むしろ明らかに業務上過失致死の犯罪が要件構成される重大な刑事事件なのではないかと思った。

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# by thessalonike2 | 2006-04-13 23:30 | 山口県母子殺害事件 (6)
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